【徹底解説!】サルでもわかる3Dプリンターの使い方と手順

【徹底解説!】サルでもわかる3Dプリンターの使い方と手順

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昨日、久しぶりに妹にせがまれ3Dプリンタでキーホルダーを作ったので3Dプリントを行う手順を初心者向けに解説します!

3Dプリントに必要なもの

さて、まず最初に3Dプリントを実際にするにあたって必要なものを大きく分けて四つ解説します。

  • 3Dデータ
  • スライシングソフト
  • フィラメント
  • プリンター

上から順番に説明していきます。

3Dデータ

さて、まず3Dプリンタで造形したいと考える際には作りたいと考えるものを3Dのデータ(stlファイル)で用意する必要があります。3Dデータを用意するには大きく分けて以下の4種類の方法があります。このstlファイルは一般的な印刷で言えば原稿みたいなもので、これを生成、手に入れることが3Dプリントの第一歩です。

  • 3DCADデータを一から作成
  • 二次元データを三次元化
  • 実際にあるものをスキャン
  • ネットからダウンロード

3DCADデータを一から作成

最も一般的な方法です。3DのCADデータをモデリングソフトを用いて一から作る方法になります。モデリングソフトは、普通の印刷でいうワードや、イラレのようなものです。このモデリングソフトを使う方法をとれば3Dプリンタに作れないものはないと言っていいでしょう。しかし、そのためにはモデリングソフトの入手とソフトを扱うだけの知識が必要になります。ここで、オススメのモデリングソフトがAutodesk社が配布しているFusion360というソフトです!
このソフトは学生であれば、無料で利用ができるので学生のみなさんは今のうちに無料でFusion360を使い倒して3Dプリントの知識をえておくといいでしょう。また、過去には123Dという同じAutodesk社から出ていたソフトも人気でしたが、このFusion360に統合されました。123D使えなくて困っているという方もこちらを利用してください!
無料で利用できますが、有料のソフトウェアと遜色ない使い心地でデータもクラウド管理でき非常に便利です。Fusion360の使い方についてはまた、別の記事でお伝えしたいと思います!。
ダウンロードはこちらから!Fusion360

Fusion360ダウンロードしたらこれみて実際に動かしてみよう!
3Dモデリングソフト『Fusion360』の使い方。これさえ覚えれば大丈夫!For 3Dプリント【基礎編】

二次元データを三次元化

二次元のデータは工業の世界では一般的なので入手が簡単ですが、このデータを3D化することができます。データの変換にはたくさんのソフトウェアが利用できるので調べて見てください!ただし、この方法は結局細かい部分を自分で修正かける必要があるので注意してください。

実際にあるものをスキャン

この方法も、3Dプリンタの世界では主流なものになっています。しかし、この方法をとるためには3Dスキャナーが必要になってしまうので3Dスキャナがある際にのみ選択できる方法です。スキャナには様々な種類があり、スキャン対象をスキャナの中においてスキャンする方法や、ハンディタイプで写真をたくさん撮ってスキャンする方法などが挙げられますが、それぞれ長所と短所があるので自分のやりたいことにあった方法を選択しましょう。

ネットからダウンロード

この方法は1番最初のデータを一から作成する方法とよく組み合わされて利用されます。実は、インターネット上には3Dデータをたくさん公開しているサイトが多数あります。そのようなサイトには、よく使われる部品となるようなデータが非常にたくさん公開されており実際に作る際にダウンロードしてそのまま利用することが非常に多いです。簡単なもので独自性のないものであればこの手段を取ることをお勧めします。

スライシングソフト

スライシングソフトってなんやねん?と思う方もいらっしゃると思いますので、丁寧に説明します。まず、このスライシングソフトですがモデリングソフトとは違って3Dデータを様々な方法で用意したとしても必ず必要なソフトになります。また、3Dプリンタ毎にちがうソフトウェアが必要で自分のいつも使っている環境で印刷しないときは新しくソフトを入れる必要があるときもあります。普通の印刷機でいえばプリンタドライバみたいなものですね。さて、スライシングという言葉についてなのですが、現在3Dプリンタで主流なシステムは材料押出堆積法という、材料を熱で溶かして層のように積み上げて作るシステムになっています。そこで、このスライシングソフトを利用して実際にどのようにプリンタが動作し層を積み上げていくのかを指定します。スライシングソフトでは、プリントする際に完成するオブジェクトの中をスカスカにしたりぎっちりにしたりと強度に関する設定ができたり、実際にどう言った向きで出力するのか設定できたりします。また、後ほど説明するサポートなどをここで設計することで無理な造形をしないように調整します。

フィラメント

簡単に言えば材料です。普通の印刷で言えばインク・トナーに当たります。これは、熱に溶けやすいプラスチックが主流です。このフィラメントを溶かして積層してオブジェクトを作ります。最近では、柔らかい素材でできたフィラメントも存在し完成したオブジェクトを柔らかくすることも可能になっています。もちろん、プリンターによって対応するフィラメントは違いますので注意してくださいね!

プリンター

さて、主役のプリンターです。普通の印刷で言えば、、、そのまんまプリンターですねw
プリンターは現在様々なメーカーが販売していますが、その中でも特に有名なのがmakerbotといわれるシリーズでmakerbot社が販売しています。makerbotは自分が通うSFCのメディアセンターにも置かれており、最もよく使うプリンターです。特に、スライシングソフトは利用しやすく非常に便利です。サイズは様々ですが一般的なReplicator+の出力サイズは約30cm×20cm×17cmとなっています。もちろん、出力サイズなのでプリンター自体はもっと大きいものになります。もし、これより大きいものを設計したい際には部品別に分けることを検討しましょう。下の写真にあるTEDxのロゴは文字サイズを大きくするためにネジを設計し、ねじ込み式にして作りました。もちろん、接着剤などを利用することを視野に入れても良いでしょう。

印刷したその後

印刷には大きさと中身の充填率にもよりますが、だいたい5〜6時間ほどかかります。印刷ができたら、サポートと呼ばれるオブジェクトが印刷中に崩れないようにするための支柱を取り外し、好みによってはヤスリなどをかけて表面を綺麗にします。このサポートが時折、かなり固くくっついていることがあります。ラジオペンチやノミ・ヘラを利用して丁寧に取り除きましょう。場合によっては造形を破壊しかねません。

最後に、、、

さて、ここまで説明してきた3Dプリンター。こういう風に聞くと思った通りのものを実現できる魔法の機械のように聞こえると思いますが、半分正解で半分間違いです。実は3Dプリンター、プリントの精度がいいか?と聞かれたら正直微妙です。実際、オブジェクトが反り上がってしまったり、フィラメントが漏れて毛羽立ってしまったりなどということはよくあります。大きいものになればなるほど、こう言った精度の乱れは発生しやすくなります。しかし、その一方で3Dプリンターは今まで簡単には作れず想像するしかなかったものを簡単に現実の手の元に作り出すことができます。なので、モックや精度を必要としないオブジェクトであれば万能な機械といえるでしょう。みなさんも、3Dプリンタを用いて夢でしか作れなかったものを現実に登場させて見てはいかがですか?

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